おはようございます。
チクマガです。本登録いただきました、皆様ありがとうございます。
本格運用に先立ちまして過去記事をいくつか移植させていただきます。
ご容赦ください。
今回は近い将来大型化が予想される小児近視治療開発薬をライトにまとめています。お楽しみください。
眼科領域の医療用薬市場 24年底にV字回復、30年に3000億円超に 加齢黄斑変性患者の増加などで | 市場調査会社の富士経済は、国内の眼科領域の医療用医薬品市場規模が2030年に再び3000億円を超えるとの市場予測をまとめた。
この記事の中で"25年頃の登場が見込まれる近視治療薬"という気になるワードがありました。ちょっと調べてみるとこれらは小児低用量アトロピン製剤であるSydnexis社のSYD-101&Nevakar社のNVK-002だということがわかりました。ちょっとアツくなりそうな匂いがするので、今回はこの2剤の特性を簡単にまとめたいと思います。
この2剤は両方とも低用量アトロピン製剤です。アトロピンは瞳孔開く薬として有名ですが、近年の研究により成長期における眼軸の伸展抑制効果が認められています。成長期に眼軸が伸びると禁止になるのでそれを抑えることで近視抑制に繋げよう!というコンセプトです。ちなみに国内でも既に自由診療で取り入れている医療機関も多いです。(賛否はあると思いますが)
近視って身近なのであまり感じないのですが、2050年までに強度近視の人だけで10億人を突破し、強度近視は失明につながる他眼科疾患(近視性黄斑症、後部ブドウ腫、網膜剥離、白内障、緑内障)の発症率を高めることがわかっています。参考:Global Prevalence of Myopia and High Myopia and Temporal Trends from 2000 through 2050
ここにダイレクトに介入できる近視治療薬の販売ポテンシャルはとてつもなく大きいです。まぁこんな難しく考えなくても近視の人なら自分の子供の10度近視と失明リスクを減らしてあげられる!と知れば何とかしてあげたいと思いますよね。
書き出しが長くなりました。それでは早速いってみましょう!